Truth is One ミーヨン写真展

「 Truth is One   ミーヨン写真展 」
2021/8/5-9/5 砂丘館 





台風9号の熱波がまだ体に帯びていた日。
4年前にわずかにお目にかかったミーヨンさんの写真を、ようやくゆっくりと拝見することができました。






2018年11月のインド・バナラシに彼女がみた 光。その「 巡礼 」の記憶に、遠い日の旅が思い起こされました。






かの地を訪ねてからもう30年も経つことに、驚きとは異なる感情をいだきました。


熱気、喧噪、砂埃

いきもののにおい、黒く深く強いまなざし

道端に、暗がりに、至るところに神々

咀嚼しきれない異国の風物



そのどれからも、もうずいぶん遠いところに居ること

けれど、あの日から続く道を、確かに歩んできたと思えること




言葉も、肌の色も、暮らしも全く異なる彼らと、
ひとがひとを思う気持ちは変わらないのだと、肌で感じた感動だけを鮮明に、


それ以外の記憶はおぼろげで



ソフトフォーカスの写真は、まるで自分が見たことのように心の中で重なって、

何かを確かめるように、手繰り寄せるように、五感がしずかに震えていました。







つい先日の展覧会の記憶と、はるか遠い旅の記憶が、まるで同じ距離にあるように感じられます。


それが体感したことの強さなのか
被写体の強さなのか


あるいは、これがミーヨンさんの写真のチカラなのかもしれないと、


伝えるコトバを探しながら、

言葉に置き換えがたいところにある Truth  を感じながら、



それらを言葉に、写真に、絵画に、あらわすことのできるひとを、私は 光 のように思うのでした。





時の地層をゆく夏の旅をいただきました。

ありがとうございます。






私はいつでもそこへ行くことができる